トニー谷(読み)トニータニ

新撰 芸能人物事典 明治~平成 「トニー谷」の解説

トニー谷
トニータニ


職業
ボードビリアン 俳優

本名
大谷 正太郎

生年月日
大正6年 10月14日

出生地
東京市 日本橋小伝馬町(東京都 中央区)

経歴
不遇の少年時代を送り、兵役を経て昭和20年12月中国から復員後アーニー・パイル劇場製作部助手となる。26年日劇ミュージックホールの司会者兼タレントとなり、ソロバン片手に東京弁と英語をミックスしたような台詞を連発して人気を得、“さいざんす”“おコンバンワ”“家庭事情”などの流行語をはやらせた。以後ラジオテレビ舞台、映画などで大活躍した。30年7月、長男・正美が誘拐され、身代金200万円を要求される事件が起きた(無事戻る)。以来しばらく芸能界から遠ざかっていたが、37年日本テレビ「アベック歌合戦」の司会カムバック、“あなたのお名前なんてぇの”を流行語にした。映画出演作に「プーサン」(28年)、「家庭の事情」シリーズ(29年)、「忍者武者修行」(31年)、「まらそん侍」(31年)、「集金旅行」(32年)、「社長三代記」(33年)などがある。

没年月日
昭和62年 7月16日 (1987年)

伝記
なつかしい芸人たち笑わせる側の人生あなたの想い出―Memories of Youトニー谷、ざんす東京百話〈人の巻〉 色川 武大 著矢野 誠一 著高平 哲郎 著村松 友視 著種村 季弘 編(発行元 新潮社青蛙房晶文社幻冬舎筑摩書房 ’08’05’00’99’87発行)

出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報

20世紀日本人名事典 「トニー谷」の解説

トニー谷
トニータニ

昭和期のボードビリアン



生年
大正6(1917)年10月14日

没年
昭和62(1987)年7月16日

出生地
東京・日本橋小伝馬町

本名
大谷 正太郎

経歴
不遇の少年時代を送り、兵役を経て昭和20年12月復員後アーニー・パイル劇場製作部助手となる。26年日劇ミュージックホールの司会者兼タレントとなり、ソロバン片手に東京弁と英語をミックスしたような台詞を連発して人気を得、“さいざんす”“おコンバンワ”などの流行語をはやらせた。以後、ラジオ、テレビ、舞台、映画などで大活躍した。しばらく芸能界から遠ざかっていたが、37年「アベック歌合戦」でカムバック、“あなたのお名前なんてぇの”を流行語にした。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トニー谷」の意味・わかりやすい解説

トニー谷
トニーたに

[生]1917.10.14. 東京,銀座
[没]1987.7.16. 東京
喜劇俳優。本名大谷正太郎。占領軍施設であったアーニー・パイル劇場 (現東京宝塚劇場) でアメリカショービジネスを身につけ,英語混りの日本語を駆使するボードビリアンとして舞台,ラジオ,映画で活躍,そろばん片手の司会芸などで数々の流行語を生み出した。 1955年,長男の誘拐事件を機に,第一線から去る。

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百科事典マイペディア 「トニー谷」の意味・わかりやすい解説

トニー谷【トニーたに】

ボードビリアン。東京都出身。1951年から日劇ミュージックホールの司会を勤め,楽器代わりのソロバンを片手に奇怪な英語混じりの喋り口で話題になった。〈さいざんす〉等多くの流行語を生み映画・歌でも活躍,その個性的な芸風賛否両論を呼ぶ。1955年長男の誘拐事件を境に一時芸能界から姿を消すが,1967年《アベック歌合戦》(日本テレビ)で復活。その後はハワイで生活した。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「トニー谷」の解説

トニー谷 トニー-たに

1917-1987 昭和時代後期のボードビリアン。
大正6年10月14日生まれ。昭和26年日劇ミュージックホールの司会者となる。のち映画やテレビで活躍。そろばんを伴奏に日英語混合の歌い語りがヒット。「さいざんす」「家庭の事情」などの流行語を生んだ。昭和62年7月16日死去。69歳。東京出身。本名は大谷正太郎。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「トニー谷」の解説

トニー谷 (とにーたに)

生年月日:1917年10月14日
昭和時代のボードビリアン
1987年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のトニー谷の言及

【軽演劇】より

…一方,劇場では55年に入って,ドイツ文学者でまたコント作家でもあった秦豊吉(1892‐1956)が実現した〈帝劇ミュージカルス〉によって,戦前の〈東宝劇団〉〈ロッパ一座〉,戦後の〈ムーラン・ルージュ〉などの長い下積みを経た森繁久弥が脚光を浴びた。56年にはさらに東京宝塚(東宝)劇場が,占領軍の接収解除によって活動を再開,東宝重役となった菊田一夫によって大劇場形式のミュージカルが提唱され,エノケン,ロッパ,トニー谷(1917‐87),三木のり平(1923‐ ),有島一郎,越路吹雪(1924‐80),宮城まり子(1929‐ )ら,戦前派・戦後派のタレントが活躍の場を得た。だが,オールスターキャスト型のこうした舞台は,かつての軽演劇のニュアンスからは,程遠いものとなった。…

※「トニー谷」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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