ども(読み)ドモ

デジタル大辞泉 「ども」の意味・読み・例文・類語

ども[接助]

[接助]接続助詞「ど」+係助詞「も」から》活用語の已然形に付く。
逆接の確定条件を表す。…けれども。…だが。「行けども行けども山また山」
「日も暮るれ―、あやしのふしどへも帰らず」〈平家・三〉
上の事柄を受け、それを条件として予想されることに反する事柄がいつも起こることを表す。…の場合でも、きまって。
「このころの恋の繁けく夏草の刈り払へ―ひしくごとし」〈・一九八四〉
[補説]中古の「ども」は漢文訓読文に多くみられるが、中世後期以降は「ど」より優勢となる。2は、中世以後「たとひ」などと呼応して、逆接仮定条件のように用いられることもある。現代語では文章語として用いられる。→と言えども

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精選版 日本国語大辞典 「ども」の意味・読み・例文・類語

ど‐も

  1. 〘 接続助詞 〙 活用語の已然形を受ける。
  2. (イ) 逆接の確定条件を表わす。けれども。
    1. [初出の実例]「道の後 古波陀嬢子を 神の如 聞えしか杼母(ドモ) あひ枕まく」(出典古事記(712)中・歌謡)
    2. 「音には聞けともいまだ見ぬ物なり」(出典:竹取物語(9C末‐10C初))
  3. (ロ) 常に照応しない一般的な習慣や普遍的真理を述べる。…ても。…たとしても。
    1. [初出の実例]「このとまり、遠く見れども近く見れどもいとおもしろし」(出典:土左日記(935頃)承平五年一月一八日)
  4. (ハ) 単に上の事柄と下の事柄とを接続したもの。
    1. [初出の実例]「風吹き波はげしけれ共、神さへいただきに落ちかかるやうなるは」(出典:竹取物語(9C末‐10C初))

どもの補助注記

上代、形容詞に接続する場合、多くは古い已然形「け・しけ」を受ける。「万葉‐三九八一」の「あしひきの山きへなりてとほ家(ケ)騰母(ドモ)心し行けば夢に見えけり」など。


ども

  1. 〘 副詞 〙 「どうも」の変化した語。
    1. [初出の実例]「火の手があがってはどもかなはぬ」(出典:夜話荘治(1782)二)

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