日本大百科全書(ニッポニカ) 「ナフタレンスルホン酸」の意味・わかりやすい解説 ナフタレンスルホン酸なふたれんするほんさんnaphthalenesulfonic acid ナフタレンの誘導体の一種。ナフタレンに濃硫酸を作用させると得られる。ナフタレンと等モルの100%硫酸を用いて、80℃でスルホン化すると1-ナフタレンスルホン酸がおもな生成物であるが、150~160℃で反応させると2-ナフタレンスルホン酸がおもな生成物となる。両者の混合物を鉛またはカルシウム塩にすると、1-ナフタレンスルホン酸塩のほうが水に溶けやすいので両者の分離に利用できる。いずれもナフトールを製造する原料としての用途をもつ(図)。[廣田 穰 2015年3月19日] ナフタレンスルホン酸の異性体〔図〕 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例