ナンダ朝(読み)ナンダちょう(英語表記)Nanda

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ナンダ朝」の意味・わかりやすい解説

ナンダ朝
ナンダちょう
Nanda

インド古代,マガダ国王朝 (前4世紀) 。シャイシュナーガ朝に続く王朝で,シュードラの血をひくといわれる。巨富と強大な軍隊で知られた。アレクサンドロス3世 (大王)のインド侵入当時 (前 327~325) ガンジス川流域一帯を支配していたが,まもなくマウリヤ朝の創始者チャンドラグプタに滅ぼされた。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ナンダ朝」の意味・わかりやすい解説

ナンダ朝
なんだちょう
Nanda

古代インドの王朝。初代マハーパドマは、紀元前4世紀初めごろ、シシュナーガ朝にかわってマガダ国の王権を握り、「すべてのクシャトリヤを倒した者」と記されたように、マガダの統一国家建設の事業を推進して、北インドでもっとも強大な勢力となった。前327年アレクサンドロス大王がインドに侵入したとき、この王朝はガンジス流域に君臨して富強を誇り、その兵力は歩兵20万、騎兵20000、戦車2000、象3000であったと記されている。だが、この王朝は短命に終わり、前317年ごろマウリヤ朝チャンドラグプタによって滅ぼされた。

[山崎利男]

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