ハマギク

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハマギク」の意味・わかりやすい解説

ハマギク(浜菊)
ハマギク
Chrysanthemum nipponicum

キク科の多年草で,関東地方以北の太平洋側の海岸に生える。花が美しいので観賞用に栽培されることも多い。茎は太く高さ 1mに及び下部は低木状となる。葉は無柄で長さ3~10cmの匙形,肉質で光沢があり,毛はほとんどない。秋に白色の頭状花を頂生する。頭花の直径は5~6cmあり,外周部に長さ 3cmほどの白い舌状花が,中心部には黄色の管状花が並ぶ。総包片卵形細毛があり,長さ 1cmぐらい。痩果は 4mmぐらいで短い冠毛がある。この種を片親として園芸種のシャスタデージーがつくられた。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ハマギク」の意味・わかりやすい解説

ハマギク
はまぎく / 浜菊
[学] Nipponanthemum nipponicum (Fr. ex Maxim.) Kitam.
Chrysanthemum nipponicum Matsum.

キク科(APG分類:キク科)の多年草。茎は木化して基部から叢生(そうせい)し、高さ0.5~1メートル。葉は互生し、匙(さじ)形で無柄、質は厚く、表面は光沢がある。9~11月、径約6センチメートルの頭花をつける。頭花は白色の舌状花と黄色の管状花からなり、やや長い柄がある。海岸の崖(がけ)や砂丘に生え、青森県から茨城県の太平洋側に分布する。江戸時代から栽培されている。

[小山博滋 2022年3月23日]


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