ハマナツメ(読み)はまなつめ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ハマナツメ」の意味・わかりやすい解説

ハマナツメ
はまなつめ / 浜棗
[学] Paliurus ramosissimus (Lour.) Poir.

クロウメモドキ科(APG分類:クロウメモドキ科)の落葉低木。高さ約3メートルに達し、枝は灰褐色でよく分枝する。若い木には托葉(たくよう)の変形した刺(とげ)がある。葉は広卵形で長さ3~6センチメートル、3脈が目だつ。8~9月、径約5ミリメートルの淡緑色花を開く。果実は半球形の堅果で軟毛が生え、広い翼がある。海岸近くに生え、東海地方以西の本州から沖縄、および朝鮮半島、中国、インドシナ半島に分布する。ハマナツメ属は5種からなり、東アジア、ヨーロッパ南部に分布する。

[門田裕一 2019年12月13日]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハマナツメ」の意味・わかりやすい解説

ハマナツメ(浜棗)
ハマナツメ
Paliurus ramosissimus

クロウメモドキ科の落葉低木で,サルカキイバラともいう。中部日本以西の暖地の海岸近くに生える。多数分枝し,小枝はジグザグに曲り,若枝には毛がある。葉は卵形で先端がへこみ縁に鈍鋸歯があって,若葉には下面に毛が疎生する。3本の主脈が縦に走り,下面に隆起する。托葉は針状になる。夏に,葉腋に淡緑色の小花を数個,短い柄で束生する。花弁萼片とも5枚で,萼片には毛がある。果実は径1~2cmの半球形で,白い短毛が一面に生える。

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