20世紀西洋人名事典 「ハンスリヒター」の解説
ハンス リヒター
Hans Richter
1888.4.6 - 1976.2.1
ドイツ,米国の画家,映画作家。
元・ニューヨーク市立大学映画研究所所長。
ベルリン生まれ。
ドイツの前衛映画の先駆者。1914年表現主義左派の「行動」誌に参加。’16年チューリヒ・ダダ運動に加わり、肖像画から抽象芸術に進む。’19年からスウェーデンの画家エッゲリングと共同で音楽的な主題による抽象的デッサンの絵巻物「プレリュード」(’19年)、「赤と緑のフーガ」(’23年)などを制作。’21年抽象的な実験映画「リズム21」を制作。’23〜26年構成主義の雑誌「G」を編集。’41年ナチを逃れて渡米し、’42年ニューヨーク市立大学映画研究所所長として、「金で買える夢」(’44〜47年)、「8×8」(’60年)、「ダダスコープ」(’60年)など実験映画の制作を続けた。’60年スイスに移住。他の作品に著書「ダダの横顔」(’61年)、「ダダ―芸術と反芸術」(’64年)、「頭と後頭」(’67年)、映画「午前の幽霊」(’27年)、「東方の勝利」(’27年)等がある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報