ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バシリウス1世」の意味・わかりやすい解説
バシリウス1世
バシリウスいっせい
Basilius I
[没]886.8.29.
ビザンチン皇帝 (在位 867~886) 。アドリアノープル近郷の農民の出ながら中央に進出,皇帝ミカエル3世に認められ昇進。 867年9月同3世を暗殺し,代って即位,マケドニア朝を創始。首都で第8回公会議を開き (869~870) ,ローマ教会との和解をはかり,総主教フォチオスを追放。対外的には小アジア東部に進出 (872テフリケ占領) ,878年シラクサは失ったものの,南イタリアではイスラムの侵入を防いだ。『ユスチニアヌス法典』 (→勅法彙纂 ) の改編を企画し,民法と公法の分野での実務処理のための便覧を 40章にまとめた『プロケイロン』 ho procheiros nomosを編纂 (870~879) ,のちにはその改編『エパナゴゲ』 Epanagōgē tōn nomōnをまとめるなど,法制史上一大業績を残した。狩猟の途中事故にあい死亡。
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