みなす

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

みなす
みなす / 見做す・看做す

法令用語において、性質の異なる事柄を、他のある法律関係と同様に取り扱うこととするときに用いられる、法令適用上の擬制である。たとえば民法第753条は「未成年者が婚姻をしたときは、これによって成年に達したものとみなす」と規定するが、これを成年擬制という。また、同法第886条1項は「胎児は、相続については、既に生まれたものとみなす」と規定する。なお、胎児が死体で生まれたときは、この規定は適用されない(同法886条2項)。
 反対の証明があっても擬制したことによる法律上の効果はくつがえらない点で「推定」と異なる。ある人の失踪(しっそう)宣告によって死亡したものとみなされたことによる法律関係(民法30条・31条)、たとえば相続関係は、生きていることが判明しても家庭裁判所による失踪宣告の取消し(同法32条)がなければ相続関係はくつがえらない。[伊藤高義]
『田島信威著『最新 法令用語の基礎知識』3訂版(2005・ぎょうせい)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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