バッキンガムシャー(読み)バッキンガムシャー[はくけ](英語表記)Buckinghamshire

翻訳|Buckinghamshire

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バッキンガムシャー」の意味・わかりやすい解説

バッキンガムシャー(伯家)
バッキンガムシャー[はくけ]
Buckinghamshire, Earls of

イギリスの貴族の家柄。 1746年以降現在まで9代続き,ホバート家が継承。ジェームズ1世時代の検事総長ヘンリー・ホバートの子孫の家柄。初代伯ジョン (1694?~1756) は議員,統監枢密顧問官をつとめた政治家で,46年初代伯になった。2代伯ジョン (23~93) は,ロシア駐在大使,アイルランド総督に就任。3代伯ジョージ (32~1804) は2代伯の弟で,議員やロシア駐在官をつとめた。4代伯ロバート (1760~1816) は3代の長男。初めは軍人で,イギリス,アイルランド下院議員となった。 93年マドラス知事となったが,インド総督との意見の相違から更迭,イギリス政界に戻り,98年上院議員。 1801~04年陸軍および植民相となった。タスマニアの地名ホバートは彼の姓から取られた。 05年ピット (小) 内閣のランカスター公領総裁に就任。以後郵政長官,インド監督局総裁を歴任。5代伯ジョージ・ロバート (1789~1849) は4代の甥で,先祖の姻戚ハムデン家の所領と名跡を合せた。7代伯シドニー・カー・ホバート=ハムデン (60~1930) は6代の孫で,マーサー=ヘンダーソンを姓に加えた。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「バッキンガムシャー」の意味・わかりやすい解説

バッキンガムシャー
ばっきんがむしゃー
Buckinghamshire

イギリス、イングランド南東部、首都ロンドンの北西に隣接するカウンティ(県)。面積1568平方キロメートル、人口47万9028(2001)。県都エールズベリーAylesbury(人口6万1000、2002推計)。1997年ミルトン・キーネス地区がユニタリー・オーソリティー(一層制地方自治体)として分離した。テムズ川流域の低地チルターン丘陵などの緩やかな丘陵地からなる。主として農業県で、大麦小麦オート麦などの穀作、牧草栽培、ウシブタニワトリの飼育が盛んである。重工業はないが、家具製造は地元産のブナを材料に発達した。ロンドンに近い南東部は都市化が進んでいる。アングロ・サクソン時代はマーシア王国の一部。ピューリタン革命(イギリス革命)では早くから議会派が制した。15~18世紀の領主の館(やかた)が残っている。

[久保田武]

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