精選版 日本国語大辞典 「並木宗輔」の意味・読み・例文・類語
なみき‐そうすけ【並木宗輔】
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江戸中期の浄瑠璃(じょうるり)、歌舞伎(かぶき)作者。別号千柳(せんりゅう)。若いころは僧で、30歳ころ還俗(げんぞく)して豊竹(とよたけ)座の作者となり、並木宗助(のちに宗輔)と称した。1726年(享保11)『北条時頼記(じらいき)』で大当りをとり、以来立(たて)作者となって活躍し『苅萱桑門筑紫いえづと(かるかやどうしんつくしのいえづと)』『釜淵双級巴(かまがふちふたつどもえ)』『鷓山姫捨松(ひばりやまひめすてまつ)』などを発表。42年(寛保2)から歌舞伎作者に転じて『大門口鎧襲(おおもんぐちよろいがさね)』などを書いたが、45年(延享2)に浄瑠璃界に復帰、豊竹座と対立していた竹本座の作者となって並木千柳と改め、竹田出雲(いずも)、三好松洛(しょうらく)らとの合作で『菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)』『義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)』『仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)』『夏祭浪花鑑(なにわかがみ)』『双蝶々曲輪(ふたつちょうちょうくるわ)日記』などの名作を執筆、人形浄瑠璃全盛期を飾った。なおこれらは初世および2世の出雲が立作者となっているが、実質的には千柳の筆になるものと考えられている。晩年は宗輔の名に復して豊竹座に帰り、『一谷嫩軍記(いちのたにふたばぐんき)』を執筆中病没した。生涯の作は浄瑠璃が47編、歌舞伎は10編前後ある。その作風は複雑な筋立てが得意で、歌舞伎の手法を取り入れたスペクタルに富むところが多い。門弟が多く、並木姓を名のる浄瑠璃・歌舞伎作者の祖である。
[山本二郎]
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1695~1751.9.7
宗助とも。江戸中期の浄瑠璃作者。青年期を備後国三原の禅寺ですごす。還俗後大坂豊竹座に入り,1726年(享保11)「北条時頼記」が第1作(合作)。享保期後半~元文期の豊竹座の立作者として活躍。42年(寛保2)末から歌舞伎作者に転じるが,3年後に浄瑠璃作者に復帰,並木千柳(せんりゅう)と名を改め竹本座に入る。竹田出雲・三好松洛(しょうらく)とともに浄瑠璃全盛期の諸作に名を連ねる。51年(宝暦元)並木宗輔の名で再び豊竹座に戻るが,「一谷嫩軍記(いちのたにふたばぐんき)」を3段目まで書いたところで没し,絶筆となる。
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…1751年(宝暦1)12月大坂豊竹座初演。並木宗輔,浅田一鳥,浪岡鯨児,並木正三らの合作。宗輔が三段目までを書き,没後に浅田らが完成したと伝えられる。…
…3段。並木宗輔作。角書に〈七条河原〉とある。…
…5段。並木宗輔・並木丈輔合作。1735年(享保20)8月大坂豊竹座初演。…
…音階的には陰旋法)で男性を語るに適し,初世豊竹若太夫は花やかな語り口(東風,陽旋法)で女性の表現に適していた(近石泰秋《操浄瑠璃の研究》参照)。 この期を代表する作者は並木宗輔(千柳)である。享保後期から豊竹座にあって,《苅萱桑門筑紫…
…5段。並木宗輔作。通称《中将姫》。…
…管絃の役の争いから楽人浅間に殺された富士の妻が,敵は太鼓であると,太鼓を打って恨みを慰めるのが主題。浄瑠璃では1733年(享保18)7月豊竹座の並木宗輔作《莠伶人吾妻雛形(ふたばれいじんあづまのひながた)》が有名で,これは義太夫正本《弱法師(よろぼし)》の筋と合わせた作品。49年(寛延2)4月竹本座の竹田出雲作《粟島譜嫁入雛形(あわしまけいずよめいりひながた)》はその改訂版。…
…1749年(寛延2)7月大坂竹本座初演。竹田出雲,三好松洛,並木千柳(並木宗輔)合作。《摂陽奇観》にある角力取の濡れ紙長五郎が,武士を殺害した罪で捕らわれた事件に拠っているらしい。…
… 文耕堂は後世の番付面から,竹田出雲の門弟説があるが確証はない。紀海音(きのかいおん),竹田出雲,並木宗輔と並んで浄瑠璃四天王と呼ばれ,浄瑠璃全盛期の時代物作者として活躍したが,源平合戦に取材した地味な作品が多い。単独作は《河内国姥火》《車還合戦桜(くるまがえしかつせんざくら)》《元日金年越(がんじつこがねのとしこし)》《応神天皇八白旗(おうじんてんのうやつのしらはた)》の4作で,世話物は1作,他は合作である。…
…5段。並木宗輔作。1736年(元文1)3月大坂豊竹座初演。…
※「並木宗輔」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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