セメント,水,砂,砂利,混和剤などのコンクリート材料をそれぞれのタンクに貯蔵し,所定量を正確かつ迅速に計量してミキサーに投入し,均質なコンクリートを製造する設備。一般に,バッチャープラントの最上階にはセメント,砂,砂利の貯蔵タンク(ビンという)があり,次の階に水タンクおよび計量装置があり,その下にミキサーが設置され,最下階で練り上がったコンクリートをトラックミキサー,バケット,ベルトコンベヤなどのコンクリート運搬装置に排出する。コンクリートダムなどの施工では多量のコンクリートを使用するため,コンクリートの輸送は重大な問題であり,一般に工事現場近くにバッチャープラントを設置してコンクリートを製造する。また,近年コンクリート製造量の70%を占めるレディーミクストコンクリートでは,コンクリート材料の計量および練混ぜはバッチャープラントで行われるのがふつうである。バッチャープラントは操作方式によって,計量,練混ぜ,排出までのすべての工程を操作室で自動制御する全自動式,計量は自動的に行われるが,練混ぜ,排出はそのつど人が制御する半自動式,計量,練混ぜ,排出までのすべての工程を手動で行う手動式に,また計量方式によって材料をそれぞれ個別に計量しミキサーに投入する個別計量式,一つの計量機に各材料を順次投入し累積重量によって計算する累積計量式に分けられ,工事規模によって操作方式,計量方式を選択する。
執筆者:長滝 重義
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…爆破工法に代わるものとして,多く使用されるようになった。
【コンクリート工用機械】
バッチャープラントbatcher plantコンクリートプラントともいう。セメント,骨材,水,混和材料などのコンクリート材料を計量して混合し,生コンクリートを作る装置。…
…機械本体の移動,または走行を伴って作業するものでは,個々の機械自身に動力を発生させる原動機と燃料タンクを設置しなければならないので,できるだけ熱効率の高い小型,軽量な原動機が必要で,低廉な燃料で長時間稼働できるディーゼルエンジンがもっとも有利となる。また,ベルトコンベヤ,岩石の破砕を主体とする砕石機械やコンクリート材料の調合を行うバッチャープラントなど機械自身は一定の場所に設置されるものでは,外部からの供給が容易であれば電力エネルギーを利用するのがもっとも有効で,この場合には原動機として電動機が用いられる。作業装置の動作は,往復運動,回転運動およびこの両者を組み合わせて得られるものが主であるが,リンク機構や制御システムを導入して複雑な動作ができるようにしたものも多い。…
※「バッチャープラント」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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