フランス南東部の地中海岸にある洞窟遺跡。1958年に発見され、59年、62年とフランスのドゥ・リュムレーらが調査した。約5メートルの通路と、直径5メートルほどの部屋からできている。基底部は海成層で、その上を上部ビラフランカ期(鮮新世末~更新世前期)の動物群を豊富に含む堆積(たいせき)物が覆っている。同じ土層から、石英、石灰岩、フリントでつくられた礫器(れっき)5点と剥片(はくへん)石器4点のほか、サイの脛骨(けいこつ)に若干の加工を施した骨器もいくつか発見されている。これらは100万年以前にさかのぼって、同時期の北西アフリカの石器文化と直接対比することができ、ヨーロッパの始源を探るために重要な遺跡である。
[山下秀樹]
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