バンジョー(読み)ばんじょー(英語表記)banjo

翻訳|banjo

日本大百科全書(ニッポニカ) 「バンジョー」の意味・わかりやすい解説

バンジョー
ばんじょー
banjo

リュート属撥弦(はつげん)楽器。円形の胴に皮膜を張り、長い棹(さお)を取り付けたもので、西アフリカの人々がアメリカ大陸へ連れてこられた際に持ち込まれた楽器がもとになっている。今日では皮膜にプラスチックを用いており、膜の張力を調節するためにスネア・ドラムにみられるような金具がついている。胴の裏は板を張ったものが普通になっているが、閉じないままのものもある。弦は金属の場合が多いが、ガットナイロン弦を用いることもあり、一般的には5~6本。そのうち1本は他より短い旋律弦である。これは楽器を構えたときにいちばん上にくる弦で、棹の途中に糸巻がある。これ以外の弦は、ギターなどと同様、上から下へと低い順に張られる。多くの場合金属製のフレットがあり、駒(こま)は皮膜上にある。指または義甲で弾く。かつてはミンストレル・ショーなどでよく用いられ、今日ではブルーグラスの主要な楽器となっている。

[卜田隆嗣]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バンジョー」の意味・わかりやすい解説

バンジョー
banjo

撥弦楽器一種。アメリカの黒人の民族楽器で,アフリカのコンゴ地域のバンジューからきた名称と思われる。響板に皮膜を張った丸い胴と長い棹から成り,弦は最初7~9本用いたが現在は4~5本。 19世紀末から,黒人ばかりでなく一般にも普及した。ピッコロからバスまであるが,普通はテナー・バンジョーが使われる。奏法は指を使うが,最近は義甲を使うこともある。

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