パジェス(読み)ぱじぇす(英語表記)Léon Pagès

日本大百科全書(ニッポニカ) 「パジェス」の意味・わかりやすい解説

パジェス
ぱじぇす
Léon Pagès
(1814―1886)

フランス人日本学者。パリで『Le Univers』誌の編集に従っていたが、北京(ペキン)公使館付きとして清(しん)国に在留中、日本キリスト教布教史に関心をもち、1855年『ザビエル書簡集』二巻、さらに『日本関係図書目録』(1859)を編刊した。ついで在日オランダ商館長クルティウスJ. D. Curtiusによる『日本文典』のホフマンJ. Hoffmann増訂版にキリシタン版文典類を参考した『日本文典』(1861)、『日本二十六聖人殉教記』(1862)、さらに1603年(慶長8)長崎刊の『日葡(にっぽ)辞書』のフランス語訳『日仏辞典』(1868)、『日本キリシタン宗門史』と史料編(1869~70)その他を刊行。その後の日本学研究の基を開いた。

海老沢有道

『吉田小五郎訳『日本切支丹宗門史』全三巻(岩波文庫)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パジェス」の意味・わかりやすい解説

パジェス
Pagès, Léon

[生]1814. パリ
[没]1886. パリ
フランスの日本学者。公使館職員として中国在留中『ザビエル伝』に興味をひかれて以来,『ザビエル書簡集』の仏訳 (1855) ,『日本図書目録』 Bibliographie japonaise (59) ,ドンクル・キュルシウスの『日本文典』の仏訳 (61) ,『日葡辞書』の仏訳 (62~68) を刊行,次いで4巻本の仏文日本史を計画したが,その第3巻に予定された『日本切支丹宗門史』 (67) を刊行するにとどまった。

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