ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イグアス滝」の意味・わかりやすい解説
イグアス滝
イグアスたき
Salto do Iguaçu
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ブラジル南部、アルゼンチンとの国境にある大瀑布(ばくふ)。パラナ川の支流イグアス川にかかる。サンタ・マリアの滝ともよばれる。落差は最高80メートル、平均70メートル。北アメリカのナイアガラ滝、アフリカのビクトリア滝とともに世界三大瀑布の一つとされている。流量は平均で毎秒1750立方メートルといわれ、ナイアガラ滝などに比べ少ないが、幅2700メートルの馬蹄(ばてい)形の落ち口から270余りの小滝に分かれて落ちる様相は壮観である。滝は、パラナ川、イグアス川合流点(ブラジル、アルゼンチン、パラグアイ3国国境)より23キロメートル上流にあり、パラナ川流域に広く分布する中生代の玄武岩質溶岩層にかかっている。多くの部分では中ほどに1段小さな段をもち、2段に分かれて落下している。全幅のうち約600メートルがブラジル、残りはアルゼンチンに属す。両国における代表的観光地で、周囲20万5000平方メートルおよび7万5000平方メートルは、それぞれブラジル、アルゼンチンのイグアス国立公園に指定されている。
[松本栄次]
アルゼンチンとブラジルの両国にまたがるイグアス滝とその周辺地域はそれぞれの国立公園に指定され、ともに1984年、ユネスコ(国連教育科学文化機関)により「イグアス国立公園」として世界遺産の自然遺産に登録された(世界自然遺産)。
[編集部]
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