ラ・プラタ(読み)らぷらた(英語表記)La Plata

翻訳|La Plata

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ラ・プラタ」の意味・わかりやすい解説

ラ・プラタ
らぷらた
La Plata

アルゼンチン中東部、ブエノス・アイレス州の州都。ブエノス・アイレスの南東53キロメートル、ラ・プラタ川の河口南岸に位置する港湾都市である。都市圏人口55万8409(2001)。独立以来の連邦主義派と中央集権主義派の政争終止符を打つため、1880年ブエノス・アイレス州の州都と首都を別々に定めることになり、両者を兼ねていたブエノス・アイレスは、各州から独立した連邦首都となった。新たな州都は1882年ラ・プラタに決定した。アメリカのワシントンをモデルに近代的都市建設が進められ、国内で初めて公共街灯が設置された。同州の経済力を背景に工業、商業、金融の中心地として繁栄し、ラ・プラタ国立大学や南アメリカ有数の自然科学博物館もあり、文化、教育の中心地でもある。1952年から55年まで、ペロン第二夫人を記念してエバ・ペロンと市名を改称したが、ペロン政権失脚により原名に復帰した。

[今井圭子]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ラ・プラタ」の意味・わかりやすい解説

ラプラタ
La Plata

アルゼンチン中部,ブエノスアイレス州の州都。首都ブエノスアイレスの南東約 50kmにあり,ラプラタ川南西岸から数 km内陸に入った地点に位置する。 1880年ブエノスアイレスが首都として連邦直轄区となり,ブエノスアイレス州から分離されたのち,82年同州の新州都に定められた。市街はアメリカ合衆国の首都ワシントン D.C.をモデルに設計され,行政諸機関の建物とともに市立図書館,天文台,大聖堂,博物館などが建設された。国立ラプラタ大学 (1884) に付属するラプラタ博物館は南アメリカ有数の古生物・人類学上の収集で知られる。産業は多様で,パンパスの肥沃な農牧地帯を背後に控えて穀物肉牛などを集散し,沿岸の外港エンセナダから積出すほか,食肉,石油精製,化学製品,繊維,鉄鋼電機などの工業が立地する。首都と鉄道,道路で連絡。人口 54万 2567 (1991推計) 。

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