大仏(おさらぎ)次郎作の史伝。1961年(昭和36)10月から63年9月まで『朝日ジャーナル』、64年3月から11月まで『世界』に連載。1871年3月から5月へかけて史上初めての人民自治を実現したパリ・コミューンの歴史的経緯を、当時の新聞・雑誌はもちろん実歴談、日記、議会の査問会の速記などに至るまで克明に調査し、現地を踏査してまとめた一大叙事詩である。フランス第三共和政下の諸事件を描いてきた作者は、その時代の原点に立ち返ってパリ・コミューンをまとめたわけだが、旺盛(おうせい)な知的好奇心を支えにアネクドート(逸話)に近いものを積み上げながらも、そこに人間の、そして歴史のドラマを構成してあり、文学者の歴史認識、時代意識をうかがわせる。
[尾崎秀樹]
『『パリ燃ゆ』全六冊(朝日新聞社・大仏次郎ノンフィクション文庫)』
一度利用した製品を捨てずにそのまま再使用すること。ごみの削減に重要だとされる「3R」の一つで、衣類・服飾品や家電などさまざまな品目が取り扱われている。リユース商品の専門店やイベント、フリーマーケット...