出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
熱を効率よく大量に伝える装置。1942年アメリカのゼネラル・モーターズ社で開発された。両端を閉じて内部を排気し、壁面に多孔質物質をつけた中空パイプで、内部に水やメタノール(メチルアルコール)、アセトン、ナトリウム、水銀などを入れてある。パイプの一端を高温に保ち、他の一方を低温に保つと、高温部で管内の流体が蒸発し大量の熱をもつ蒸気になり、管内の中空部を流れて低温部に移動する。低温部で蒸気が凝縮し、大量の熱を放出する。熱を捨てた液体は管壁の多孔質部分を通り高温部に戻る。液体の温度変化に加え、蒸発、凝縮の潜熱による熱の移動をおこし、温度差に比較して大量の熱を伝えることができる。パイプには銅、ステンレス、セラミックスなどが使われる。
[吉田正武]
…アセチルセルロースや芳香族ポリアミドなどの半透膜を利用した逆浸透法と呼ばれる海水淡水化技術などは,その最も新しい応用例の一つである。また,ヒートパイプheat pipeと呼ばれる特殊な管もある。これはアルミニウム,銅,ステンレスなどの金属管の中に,大きな気化熱をもち,しかもその蒸気の拡散速度の大きな熱媒体(フロン,アンモニアなど)を閉じ込めたもので,この管は全体として非常に大きな熱拡散能(銅の千数百倍)をもつ物体となる。…
…また高温の部分で液体の気化,低温のところで気体の液化が起こるようにし,かつ液体は低温から高温部へ,気体は逆に流れるようにすると,気化熱が伝達されることになる。これを利用したのがヒートパイプである。 乱雑な熱運動をしている原子は光子,すなわち電磁波の量子を放出するため,一般に物体は表面から放射を放出したり吸収したりする。…
※「ヒートパイプ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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