ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説
ビラール・ド・オヌクール
Villard de Honnecourt
[没]1250頃
13世紀前半に活躍したフランスの建築家。ホーセルのシトー会の聖堂建築にたずさわり,のちにカンブレー,ラン,ランス,モー,シャルトルなどの聖堂建築に従事したと伝えられる。スイス,ハンガリーを訪問し,フランスのゴシック建築技法を伝えた。作品は現存せず,唯一の文献は彼の残したスケッチブック『建築図集』 Livre de Portraiture (1235,パリ国立図書館) で,建築の見取図,細部の構造,柱頭や壁面の装飾,器材,技術,武器,道具類の製法,人物,動物など約 330のスケッチ,覚え書,理論などが記されている。
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