ビルカ(英語表記)Birka

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ビルカ」の意味・わかりやすい解説

ビルカ
Birka

スウェーデン中東部,メーラレン湖のビョルケー島にあるスウェーデン最古の都市。 800年頃バイキングによって建設された都市で,9世紀中期にはバイキングの重要拠点として発展,その後約1世紀の間スウェーデン随一の交易地として隆盛をきわめた。北ヨーロッパ諸国はもとより,イングランドビザンチン帝国から中国にいたる世界各地と交易関係をもっていたことが,発掘品から証明された。しかし 10世紀末には交易ルートの変化などによって,急速に衰退し廃墟と化した。城壁に守られた海辺の町は現在瓦礫が残るだけであるが,町の東側にはルーン文字が刻まれた墓石や墓標 2500あまりが並ぶ同国最大の共同墓地跡がある。 1993年アデルスユー島のホーブゴーデンとともに世界遺産の文化遺産として登録。

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