使用済み核燃料の再処理における溶液抽出法の一つ.アメリカで開発され,名称はPlutonium Reduction Oxidationに由来する.現在,もっとも広く用いられている方法で,東海村の再処理施設もこの方法を採用している.この方法は,まず燃料体を切断し,核燃料のみを硝酸中に浸出溶解する(前処理工程).溶解調整液を,ミキサーセトラーあるいはパルスカラムによって30体積% TBP(リン酸トリブチル)と向流接触させ,分配比の差によって核分裂生成物と,ウラン・プルトニウムに分離する(共除染工程).次に,PuⅣを FeⅡ,UⅣなどで PuⅢに還元することによって UⅣと PuⅢの分離を行う(U-Pu分離工程).分離したウランとプルトニウムは,抽出法,イオン交換法などによって精製濃縮する(生成濃縮工程).TBPの希釈剤には,ケロシン,ドデカンが用いられる.ピューレックス法では,ウランとプルトニウムの99% 以上が分離回収される.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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