フェナク石(読み)フェナクせき(その他表記)phenakite

最新 地学事典 「フェナク石」の解説

フェナクせき
フェナク石

phenakite ,phenacite

化学組成Be2SiO4鉱物フェナス石とも。三方晶系,空間群,格子定数a1.2472nm, c0.8252, 単位格子中18分子含む。六方柱状ないし三方錐状結晶,粒状,針状結晶の放射状集合。無~黄~ピンク~褐色,透明,ガラス光沢劈開}に明瞭,{}に不完全。硬度7.5~8,比重2.96。薄片では無色,屈折率ω1.654, ε1.670,一軸性正。花崗岩ペグマタイトグライゼン・熱水脈・いわゆるアルパイン脈・変成岩中に産する。日本では岐阜県中津川市蛭川一色のペグマタイト,広島県三原市三原鉱山から産出。名称は石英と誤認されてきたので,詐欺師を意味するギリシア語に由来。

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関連語 ケイ酸塩

日本大百科全書(ニッポニカ) 「フェナク石」の意味・わかりやすい解説

フェナク石
ふぇなくせき
phenakite
phenacite

ベリリウムを含むもっとも単純なネソ珪(けい)酸塩鉱物。フェナス石ともいう。低い三方複錐(ふくすい)状結晶をなすほか、柱状あるいは針状で、ときに針状結晶が放射状に集合して球顆(きゅうか)をつくる。花崗(かこう)岩ペグマタイト中に緑柱石などと産する。またスカルン中にデーナ石、蛍石(ほたるいし)などと産する。雲母(うんも)片岩や層状鉄鉱層の中の石英脈中にもみられる。石英と誤認されやすいため、英名は、詐欺師phenaxという意味のギリシア語に由来する。

松原 聰]


フェナク石(データノート)
ふぇなくせきでーたのーと

フェナク石
 英名    phenakite,phenacite
 化学式   Be2SiO4
 少量成分  ―
 結晶系   三方
 硬度    7.5~8
 比重    3.0
 色     無
 光沢    ガラス
 条痕    白
 劈開    一方向に明瞭
       (「劈開」の項目参照

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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