改訂新版 世界大百科事典 「フェルウェー」の意味・わかりやすい解説
フェルウェー
Albert Verwey
生没年:1865-1937
オランダの詩人,文学者。家具職人の子としてアムステルダムに生まれ,早くから詩才を現し,高等学校在学中からクロースらと交わる。1885年,いわゆる80年代派の同人雑誌《新道標》の創刊に参加。同年,処女詩集《ペルセフォネその他の詩》を出す。やがてスピノザの汎神論にもとづくユニークな哲学的詩境をひらいた。1905年,雑誌《運動》を創刊して多くの後進を育成し,晩年,ライデン大学でオランダ文学を講じた。詩集に《現世》(1896),《新しき園》(1898),《石棺の彫像》(1930)ほか多数があり,また《新オランダ詩法入門》(1905),《フォンデルの詩と独創的散文》(1937)などの著作がある。
執筆者:渋沢 元則
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報