フランクリン鉱
ふらんくりんこう
franklinite
アメリカのニュー・ジャージー州フランクリン・ファーネス原産の磁鉄鉱の亜鉛置換体。原産地と隣接するスターリング・ヒルSterling Hill鉱山からは多産するが、これら以外からの産出は非常に少ない。方解石の集合体中に正八面体を主とした粒状結晶、あるいはその集合として産し、珪(けい)亜鉛鉱、紅亜鉛鉱などとともにきわめて特異な亜鉛鉱石を構成する。命名は原産地にちなむ。
[加藤 昭]
フランクリン鉱(データノート)
ふらんくりんこうでーたのーと
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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世界大百科事典(旧版)内のフランクリン鉱の言及
【亜鉛鉱物】より
…大分県木浦鉱山の異極鉱は美晶である。アメリカのニュージャージー州フランクリンには紅亜鉛鉱zincite ZnO(純粋のZnOは白色であるが,天然に産するものはMnなどの不純物を含み紅色である),フランクリン鉱franklinite (Zn,Fe,Mn)(Fe,Mn)2O4(磁鉄鉱Fe3O4と同構造),ウィレマイトwillemite Zn2SiO4(ケイ酸亜鉛鉱ともいい,六方晶系。類似の化学組成をもつカンラン石Mg2SiO4は斜方晶系で,構造が異なる)などを産し,亜鉛鉱床の酸化帯が変成作用を受けたものといわれている。…
※「フランクリン鉱」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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