日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブルリューク」の意味・わかりやすい解説
ブルリューク
ぶるりゅーく
Давид Давидович Бурлюк/David Davidovich Burlyuk
(1882―1967)
ロシアの詩人、画家。ハリコフ(現、ハルキウ)近郊に生まれる。カザン、オデッサ(現、オデーサ)の美術学校で学んだのち、ヨーロッパに留学。第一次ロシア革命(1905)のさなかに帰国し、その後「ダイヤのジャック」展への参加、「ロバの尻尾(しっぽ)」グループの結成などを通して、ロシア前衛美術の成立に深くかかわった。また、ロシア未来派(フトゥリズム)のオルガナイザーとしても活躍し、マヤコフスキー、フレーブニコフらの才能を世に送り出した。革命後、極東に逃れ、ウラジオストクの未来派詩人たちと合流したが、その後まもなく日本を経由してアメリカに渡った。多年にわたって雑誌『色彩と韻』(1930~1966)を主宰した。
[亀山郁夫]