20世紀初期に、腐敗の進行した肉類食品を摂取することによっておこる食中毒として注目されたが、現在ではその根拠が希薄となっている。プトマインptomineは1875年ころ、腐敗によって生成される有毒な塩基性窒素化合物(アミン)として紹介され、プトマイン中毒の原因物質の総称として使われてきた。そのなかにはタンパク質の腐敗産物、すなわち化学的にはオルニチンの分解したプトレシン(テトラメチレンジアミン)やリジンの分解したカダベリン(ペンタメチレンジアミン)のように悪臭を放つもの、またはヒスチジンの分解したヒスタミンのようなショック毒などが含まれている。
いわゆるプトマイン中毒はその後の研究によって、これらの腐敗毒よりも、サルモネラ菌やボツリヌス菌、ブドウ球菌などの細菌性毒素によることが明らかになったので、表現の不正確さなどから現在ではほとんどこの用語は使われていない。
[柳下徳雄]
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