日本大百科全書(ニッポニカ) 「プルメリア」の意味・わかりやすい解説
プルメリア
ぷるめりあ
[学] Plumeria
キョウチクトウ科(APG分類:キョウチクトウ科)インドソケイ属(プルメリア)の総称。低木または高木。茎は多肉質で折れやすく、白色の乳液を分泌する。乳液は有毒であるが、薬用にもなる。冬は落葉し、春に新芽が出てから開花し始めるのが普通であるが、熱帯では常緑で四季咲きとなる。熱帯アメリカに12種分布する。インドソケイP. rubra L.は、葉は茎頂に固まってつき、長楕円(ちょうだえん)形で長さ40~50センチメートルになる。花は赤色で中心が黄色の管状花で径5~8センチメートル。花弁は5枚で芳香が強く、ハワイやタヒチではレイに好んで使われる。花に変異が多く、アクチフォリアforma acutifolia Woodsonは白色で中心は黄色、ときに桃色を帯びる。ルテアforma lutea Woodsonは白色で中心が濃黄色、ときに外面が桃赤色を帯びる。そのほかにも、園芸品種が多い。熱帯の仏教寺院によく植栽される。繁殖は、春から夏にかけて挿木で行う。乾燥に耐え、サボテンと同様の管理でよく育つ。夏は日当りのよい戸外でよく開花する。
[高林成年 2021年6月21日]