日本大百科全書(ニッポニカ) 「プロダクションシステム」の意味・わかりやすい解説
プロダクションシステム
ぷろだくしょんしすてむ
production system
MYCIN(マイシン)で採用され、その後のエキスパートシステムアーキテクチャーの基本となった方式。
プロダクションシステムでは短期記憶とよばれる(複数のシステムが参照する共用短期記憶の場合は黒板ともよばれる)データベースにさまざまな情報を書き込んでおいて、それらが一定の条件を満たしたときにIF-THEN型の推論規則が使われて新しい情報が導き出されるようになっている。この推論規則(プロダクション規則とよばれる)は
IF 〈条件〉 THEN 〈動作〉
のような形をしており、データベース内の情報が〈条件〉を満たす場合に記述されている〈動作〉が実行される。この動作部には新しいデータを付加するものや、さらなるテストを要求するものなどが含まれる。
[中島秀之 2019年9月17日]