ヘルビン(読み)へるびん(その他表記)helvine

最新 地学事典 「ヘルビン」の解説

ヘルビン

helvine

化学組成鉱物ヘルバイト(helvite)とも。立方晶系,空間群, 格子定数a0.8273nm, 単位格子中2分子含む。結晶は四面体,ほかに粒状結晶の集合。黄~黄緑褐色,透明~半透明ガラス樹脂光沢劈開{111}に明瞭,断口は貝殻状。硬度6~6.5, 比重3.2。薄片では淡黄色,屈折率n1.728~1.747, 光学的等方性。Mn2がFe2デーナ石),Zn(亜鉛ヘルバイト)と置換する。花崗岩ペグマタイト閃長岩・かすみ石閃長岩ペグマタイト・片麻岩・スカルン・熱水鉱脈に産するほか,日本ではしばしば変成マンガン鉱床中に満ばんざくろ石ばら輝石石英などと産出(長野県松本市八木沢鉱山など)。名称は黄色の外観から「太陽」を意味するギリシア語(helios)に由来。

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関連語 条痕 参照 吉井

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヘルビン」の意味・わかりやすい解説

ヘルビン
へるびん
helvine
helvite

テクト珪酸塩鉱物(けいさんえんこうぶつ)の一つ。正四面体の結晶をすることが多いが、塊状のこともある。ヘルバイトともいう。粉砕したり、酸をかけると硫化水素が発生して悪臭を発する。塊状のものはざくろ石に似るが、それより低硬度である。変成層状マンガン鉱床中に、ばら輝石、満礬(まんばん)ざくろ石、石英などと産する。スカルン型鉱床中には鉄に富むものが産する。また、霞石閃長(かすみいしせんちょう)岩や花崗(かこう)岩のペグマタイト中にも産することがある。日本では、長野県奈川(ながわ)村(現、松本(まつもと)市)八木沢鉱山(閉山)など、産出例が多い。英名は、結晶が黄色であるところから、太陽を意味するギリシア語に由来する。

松原 聰]


ヘルビン(データノート)
へるびんでーたのーと

ヘルビン
 英名    helvine,helvite
 化学式   Mn4Be3(SiO4)3S
 少量成分  Fe,Zn
 結晶系   等軸
 硬度    6
 比重    3.2~3.4
 色     黄~緑,黄褐
 光沢    ガラス~樹脂
 条痕    白
 劈開    四方向に明瞭
       (「劈開」の項目を参照)

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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