ベルチェ鉱(読み)べるちぇこう(その他表記)berthierite

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ベルチェ鉱」の意味・わかりやすい解説

ベルチェ鉱
べるちぇこう
berthierite

硫塩鉱物の一つ。鉄のみを主成分とする2種のうちの一つ。もう1種類は近縁種のガラベッリ鉱garavellite(化学式FeSbBiS4)。マンガン置換体クレル鉱との中間物もある。各種熱水鉱脈鉱床中に産し、輝安鉱などとよく共存する。自形斜方柱状で、これが放射状など集合体を形成する傾向がある。虹(にじ)色に錆(さ)びやすい。日本では兵庫県養父(やぶ)市中瀬鉱山(閉山)のものが有名。多量に存在すれば、アンチモン鉱石鉱物となる。英名はフランスの地質学者ベルチェPierre Berthier(1782―1861)にちなむ。

加藤 昭 2018年7月20日]


ベルチェ鉱(データノート)
べるちぇこうでーたのーと

ベルチェ鉱
 英名    berthierite
 化学式   FeSb2S4
 少量成分  Mn,Zn
 結晶系   斜方(直方
 硬度    2~3
 比重    4.66
 色     暗鋼灰
 光沢    金属
 条痕    暗褐灰
 劈開    不明瞭
       (「劈開」の項目を参照

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最新 地学事典 「ベルチェ鉱」の解説

ベルチェこう
ベルチェ鉱

berthierite

化学組成FeSb2S4 ベルチェ鉱族の鉱物硫安鉄鉱とも。直方晶系,空間群Pnam, 格子定数a1.144nm, b1.412, c0.376, 単位格子中4分子含む。暗鋼灰色,さびやすい。金属光沢,柱状~繊維状結晶集合体。柱状劈開不明瞭,硬度2~3,比重4.64(測定値),4.66(計算値)。反射光で灰色。反射多色性・反射異方性ともに顕著。Mn>Feのものはクレル鉱(clerite)という。鉱脈鉱床から輝安鉱・黄鉄鉱・重晶石・石英などとともに産出。フランスの鉱物学者P.Berthier(1782~1861)にちなみ命名。

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出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

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