ボイエルデュー

百科事典マイペディア 「ボイエルデュー」の意味・わかりやすい解説

ボイエルデュー

フランスの作曲家。ボアエルデューともいう。19世紀前半のフランスにおけるオペラ・コミック(オペラ)の第一人者。生地ルーアンでオペラを発表後1796年パリに本拠を移し,数多くのオペラで絶大な人気を得た。管弦楽法長け旋律美にあふれる明快な作風は,後代の多くの作曲家たちからも称賛された。1798年から新設のパリ音楽院(コンセルバトアール)で教鞭(きょうべん)をとる一方,1803年−1810年にはペテルブルグ宮廷に作曲家として仕えた。作品に《バグダード太守》(1800年),《白衣婦人》(1825年)などのオペラのほか,今日でも演奏される機会の多い《ハープ協奏曲》(1795年),ピアノ曲,室内楽曲,歌曲などがある。→アダン

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改訂新版 世界大百科事典 「ボイエルデュー」の意味・わかりやすい解説

ボイエルデュー
François-Adrien Boieldieu
生没年:1775-1834

19世紀前半のフランスにおける代表的なオペラ・コミックの作曲家。新設のパリ音楽院で教鞭をとる一方,1803-11年ロシアのペテルブルグ宮廷付作曲家としても活動した。流麗な旋律と色彩豊かな管弦楽法,明快で親しみやすい作風を特徴とし,のちにビゼーマスネーに受け継がれるオペラ・コミックの様式の発展に大きく貢献した。代表作のオペラに《バグダードの太守》(1800),《赤頭巾》(1818),およびフランス・ロマン主義白眉とも称される《白衣の婦人》(1825)などがある。
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