日本大百科全書(ニッポニカ) 「ボブキャット」の意味・わかりやすい解説
ボブキャット
ぼぶきゃっと
bobcat
[学] Lynx rufus
哺乳(ほにゅう)綱食肉目ネコ科の動物。アカオオヤマネコともいう。カナダ南部からメキシコの森林、沼沢地、岩場、砂漠などに生息する。体長75~100センチメートル、尾長10~18センチメートル、体重6.8~9.1キログラム。体は淡褐色から赤褐色まで変化に富むが、尾の上面は黒く下面は白っぽい。単独で生活し夜行性で、アナウサギ、ノネズミ、リスを主食とする。木登りや泳ぎもうまい。行動圏は食物量によって異なり、直径8~80キロメートルである。岩場や樹洞などに巣をつくり、普通2子を産むが4子のこともまれではない。一年中出産するが、おもな発情期は12月から翌年4月で、5~6月に出産が多い。妊娠期間は50~60日。天敵は成獣ではピューマ、幼獣ではキツネ、ワシミミズクで、寿命は12年ほどである。
[今泉忠明]