ボンゴ(英語表記)bongo
Tragelaphus euryceros

デジタル大辞泉 「ボンゴ」の意味・読み・例文・類語

ボンゴ(bongo)

ウシ科の哺乳類。大形のレイヨウで体高約1.2メートル。体は赤褐色に十数本の白い横線があり、雌雄とも長くてねじれた角をもつ。アフリカの密林にすむ。

ボンゴ(〈スペイン〉bongó)

ラテン音楽で用いられる小形の太鼓。音高の異なる二つをつないだもので、ももの間に挟み、手で打って鳴らす。

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精選版 日本国語大辞典 「ボンゴ」の意味・読み・例文・類語

ボンゴ

  1. ( [英語] bongo ) 哺乳類偶蹄目ウシ科に属する、レイヨウの一種。肩高一・四メートルに及び、体色は赤褐色で体に一二本ぐらいの白い縞がある。雌雄共にねじれて先の黄色い角をもつ。アフリカの森林に分布し、草食

ボンゴ

  1. 〘 名詞 〙 ( [スペイン語] bongó ) 打楽器一つ。片面にだけ革を張った大小小太鼓を二つ並べて繋いだ形で、中南米音楽の独特のドラム

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改訂新版 世界大百科事典 「ボンゴ」の意味・わかりやすい解説

ボンゴ
bongo
Tragelaphus euryceros

偶蹄目ウシ科の哺乳類。鮮やかな赤茶色の地に11~12本の純白の縞模様をもつ,アフリカの森林にすむ優美な大型のアンテロープ。ほおに二つの大きな白斑があり,肩から腰にかけて長いたてがみが生える。雌雄ともらせんを描いてのびる長い角をもち,耳は大きく幅広く,よく目だつ。森林生のアンテロープではもっとも大きく,体長170~250cm,肩高110~140cm,尾長45~65cm,体重150~220kg。西アフリカのシエラレオネからケニアまでの湿った森林に,単独,つがい,あるいは母子の小群でくらし,木の葉,小枝,芽のほか,ときに角を器用に使って根を掘りだして食べる。角は長さが平均84cmもあるが,頭を掲げて背中にぴたりと寝かせ,障害物の多い森林中をすばやく走り抜けることができる。雌は12~1月に1産1子を生む。誕生時の子は体重20kg前後。飼育下での寿命は19年。
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ボンゴ
bongo

キューバ系音楽を中心に広く使用される打楽器の一種。木製の胴に上だけ革を張った小型の太鼓2個が連結されており(そのためボンゴエスbongoesと複数形で呼ばれる),奏者は椅子にかけて両ひざの間に楽器を挟み,素手で打つ。2個の太鼓は大きさがやや異なり,小さいほう(4~5度くらい音程が高い)を左にするのが原則で,左側の太鼓の革の縁に近い部分を,右手の指先で強く打つと澄んだ高い音が得られ,演奏に華やかな効果を添えることができる。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ボンゴ」の意味・わかりやすい解説

ボンゴ
Bongo, Omar

[生]1935.12.30. フランス領赤道アフリカ,レワイ
[没]2009.6.8. スペイン,バルセロナ
ガボンの政治家。大統領(在任 1967~2009)。コンゴ共和国ブラザビルの工業大学卒業。空軍勤務ののち,1960年外務省に入り,1962年レオン・ムバ大統領秘書長,1965年大統領官房長官。1966年閣内調整,国防,計画,情報,観光担当の副首相。1967年3月副大統領制をしく憲法改正が国民投票によって成立し,副大統領に就任,同 1967年11月ムバ大統領の死去に伴い翌 12月大統領に就任。首相,国防大臣,情報担当大臣,内務大臣,開発・鉱山大臣などを兼任。1968年3月には,ガボン民主ブロック党がガボン民主党 PDGに改組されて唯一の政党になり,同党書記長に就任した。1973年イスラム教に改宗。1990年4月複数政党制が導入され,1993年12月の複数政党制に基づく初めての大統領選挙で 5選,以降も再選を重ねた。

ボンゴ
Boocercus eurycerus; bongo

偶蹄目ウシ科。体長 1.7~2.5m,体高 1.2~1.4m,体重 200~220kgの大型のアンテロープ。1属1種で,世界的な珍獣。体色は赤い栗色で,体側に 11~12本の大きな白い縞がある。雌雄とも角をもつ。中央アフリカに分布し,森林地帯に生息する。つがいで,あるいは小群で生活する。ヒョウが天敵である。

ボンゴ
bongos

打楽器の一種。キューバで使われる小型のドラムで,木製の桶形の枠に子牛の皮を強く張ったもの。現代のラテンアメリカ音楽やダンス音楽で演奏するとき,普通は5度音程の差をつけた大きさの違うドラムを連結し,膝の間にはさんで指先でたたく。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ボンゴ」の意味・わかりやすい解説

ボンゴ(動物)
ぼんご
bongo
[学] Boocercus euryceros

哺乳(ほにゅう)綱偶蹄(ぐうてい)目ウシ科の動物。アフリカの西部から東部の山地に分布し、深い森林、まれに開けた森林に生息する。森林生アンテロープ類中最大で、肩高1.2~1.27メートル、体重220キログラムほど。角(つの)は雌雄にあり、長さ76センチメートルぐらいに達する。体は美しい赤褐色で、十数本の白色の横縞(よこじま)がある。つがいか小群、ときに35頭ほどの群れで生活し、雄は単独でいることが多い。低木の芽を食べ、高い所のものは後足で立ってとる。ケニアでは山地の竹林にもすむが、竹は食用としない。ほとんど夜行性で、夜はやや開けた所にも出てくるが、日中は密林へ移動する。体は大きく、ジャンプはほとんどしないが、密林内でもすばやく動くことができる。1産1子で、子の体色は親より明るい。寿命は野生で20年前後とみられている。

[今泉忠明]



ボンゴ(太鼓)
ぼんご
bongo

キューバの筒形片面太鼓。木製の胴の上部を獣皮やプラスチックの皮膜で覆い、鋲(びょう)やねじで固定したもの。大小二つを水平に並べて連結したものが普及している。大きいほうが直径約20センチメートルで、小さいほうはそれより数センチ小ぶりである。二つの間の音高差は約四度に調律される。奏者は腰掛けて股(また)の間に楽器を挟み、両手の指で打奏する。皮膜上の打点を変えたり、指の当て方を変えることで音色の変化がつけられる。また、皮膜に圧力を加えて音高を変化させるグリッサンドなどの技法も用いられる。

[藤田隆則]

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音楽用語ダス 「ボンゴ」の解説

ボンゴ [bongo]

縦長の胴をもつ太鼓で、ラテン・パーカッションの代表的な楽器。胴は木製やファイバー・グラス製で、打面ヘッドには子牛や鹿など動物の皮が使われる。両手のひらでヘッドを叩いて演奏するが、叩く位置や手の使い方によって、強弱や響きなどをコントロールする。また叩く以外に指先で皮をこすり、摩擦音を出すグリッサンド(Glissando)というテクニックも使われる。胴の大きさでいろいろな高さの音が出ることから、4~5台ものコンガをセットして演奏するケースもあるが、普通は高音と低音の2台のコンガが使われる。

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百科事典マイペディア 「ボンゴ」の意味・わかりやすい解説

ボンゴ

キューバ音楽を中心に用いられる2個一組の小型片面太鼓。ボンゴエスbongoesとも。奏者は椅子に腰かけて両膝の間に楽器をはさみ,素手で打つ。奏者から見て左側の太鼓の方が小さく,縁に近い部分を指先で打つと甲高い音がする。1900年ごろ小編成のアンサンブルの要求にこたえてキューバで作られた。
→関連項目ターラブ

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小学館の図鑑NEO[新版]動物 「ボンゴ」の解説

ボンゴ
学名:Tragelaphus enrycerus

種名 / ボンゴ
科名 / ウシ科
解説 / 体は赤かっ色で、胴に9~15本の白いしまがあります。30頭ぐらいまでの群れで生活します。
体長 / 1.7~2.5m/肩高1.1~1.4m
体重 / 150~220kg
食物 / 木の葉、芽、草
分布 / アフリカ中央部の熱帯林

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デジタル大辞泉プラス 「ボンゴ」の解説

ボンゴ

マツダが1966年から製造、販売している乗用車。4ドアの大型ワンボックス、2ドアトラックを中心とする。

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世界大百科事典(旧版)内のボンゴの言及

【太鼓】より

…こうした一人二役は他の地方でも行われた。 20世紀に加わったものには,小太鼓に似た片面太鼓のティンバレス,中太鼓に似たトム・トム,小さな筒形胴で手打ちのボンゴ,細長い樽形胴で手打ちのコンガなどがある。これらは2個1組で用いることが多い。…

※「ボンゴ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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