ボーマン(その他表記)Borman, Frank

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ボーマン」の意味・わかりやすい解説

ボーマン
Borman, Frank

[生]1928.3.14. インディアナ,ゲーリー
[没]2023.11.7. モンタナ,ビリングズ
フランク・ボーマン。アメリカ合衆国の宇宙飛行士。1968年12月にジム・ラベル,ウィリアム・A.アンダースとともに『アポロ8号』に乗り組み,人類初の月周回飛行を行なったほか,その 3年前の 1965年12月にはラベルとともに『ジェミニ7号』に搭乗して宇宙空間に 330時間35分間滞在し,『ジェミニ6号』と史上初となるランデブー飛行を成し遂げた(→ジェミニ計画)。
1950年ニューヨーク州のウェストポイント陸軍士官学校を卒業後,空軍に勤務し,1951~56年にフィリピン駐留の第44戦闘中隊に所属する。空軍兵器学校で教えたのち,1957年にパサディナのカリフォルニア工科大学から航空工学の修士号を取得。その後,ウェストポイントやアメリカ空軍航空宇宙研究飛行学校(のちのアメリカ空軍テストパイロット学校 USAF TPS)で教鞭をとり,1962年にアメリカ航空宇宙局 NASAの宇宙飛行士に選抜された。アポロ8号の成功ののち,NASAのフライトクルー運用担当の副局長に任命。アポロ計画において重要な役割を果たした。1970年7月に NASAを退職し,イースタン航空の役員に就任,1975~86年には同社の最高経営責任者 CEOを務める。同社がテキサス・エア・コーポレーションに売却されたあとも 1991年まで副会長の地位にあった。一方,1988~96年にはレーザー機器メーカー,パトレックスの取締役も務めた。

ボーマン
Bowman, Sir William

[生]1816.7.20. チェシャー,ナントウィッチ
[没]1892.3.29. ドーキング近郊
イギリスの解剖学者,生理学者,眼科医。 1837年にロンドン大学医学部に入り,25歳でキングズカレッジ病院に勤務。種々の組織の微細構造の研究を始め,41~42年の間に随意筋の構造と機能,肝臓の微細構造,腎臓の構造と機能などについての研究報告を出した。特に重要なのは腎臓の研究で,尿のろ過にあずかる糸球体嚢はボーマン嚢とも呼ばれている。次いで眼の研究に入り,46年にロンドン王立眼科病院の医師になった。 80~83年イギリス眼科学会初代会長。数多くの眼科手術法を創案,実施した。

ボーマン
Bowman, Isaiah

[生]1878.12.26. オンタリオ,ウォータールー
[没]1950.1.6. メリーランド,ボルティモア
アメリカの地理学者。行政にもたずさわり,アメリカ地理学会を国際的学会に育て上げた。のちジョンズ・ホプキンズ大学学長 (1935~48) 。 1919年のパリ講和会議には W.ウィルソン大統領およびアメリカ代表団の顧問として参加した。 F.ルーズベルト大統領在任中は科学・国家政策の相談に応じた。主著に『新大陸-政治地理学の諸問題』 The New World,Problems in Political Geography (第4版,28) がある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ボーマン」の意味・わかりやすい解説

ボーマン(Isaiah Bowman)
ぼーまん
Isaiah Bowman
(1878―1950)

アメリカの地理学者。ハーバード大学で地形学者デービスに師事したのち、エール大学に移り、アンデスやペルーの地理学的調査に従事し多くの報告書を著した。なかでも1924年にアメリカ地理学会より刊行された『アタカマ砂漠踏査記』Desert Trails of Atacamaが代表作である。1913年にはアメリカ地理学会会長に選ばれ、同学会のラテンアメリカ100万分の1万国図を完成させた。1933年にはジョンズ・ホプキンズ大学の学長となったが、地理学者以外にも行政官として、第一次世界大戦後のパリ講和会議に、アメリカ合衆国代表委員として出席している。

[織田武雄]


ボーマン(Sir William Bowman)
ぼーまん
Sir William Bowman
(1816―1892)

イギリスの眼科医。王立ロンドン眼科病院で眼科学を研修して医師となった。イギリス眼科学の創始者で、1880年イギリス眼科学会を創立してその初代会長となった。この学会では彼を記念してボーマン講演Bowman Lectureが行われているが、1949年ボーマン・メダルBowman Medalが制定されて、その講演者に贈られている。彼が1847年発表した角膜前境界膜はボーマン氏膜として知られ、また眼毛様体の輪匝(りんそう)線維および縦走線維も彼が初めて記載したといわれる。

[福島義一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「ボーマン」の意味・わかりやすい解説

ボーマン
Isaiah Bowman
生没年:1878-1950

カナダ生れのアメリカの地理学者,教育者。W.M.デービスの門下で,ハーバード大学を出てから地形誌の研究に従事。イェール大学教授のとき,ペルーの探検を2回行い,優れた報告書を出している。行政的手腕もあり国際地理学会(IGU)の仕事や,アメリカ地理学会会長としても活躍し,同学会の隆盛期をもたらした。後にはジョンズ・ホプキンズ大学総長を10年以上務め教育者としても知られる。政治地理学者としても優れた能力をもち,第1次大戦後のベルサイユ講和会議にはアメリカの全権団の一人として出席し,ヨーロッパの領土問題や新しい国境の決定に影響を与えた。第2次大戦時にはF.D.ローズベルト大統領に信任され,多くの政府委員会でも活躍,大統領を補佐した。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ウェブサイトを動かすためのプログラミング言語。主にサーバー側で使われ、利用者の操作に応じて情報を探すとともに、画面に表示する内容を送り返す役割を担っている。世界のウェブサイトの7割で使用されていると...

PHPの用語解説を読む