毛様体(読み)もうようたい(英語表記)ciliary body

百科事典マイペディアの解説

毛様体【もうようたい】

眼球壁の中層の一部。後方は脈絡膜に,前方は虹彩(こうさい)に続き,角膜・強膜境界部の内側水晶体を取り囲んだ輪状の部分。これから多数の毛様小帯という突起が出て水晶体に付着し,毛様体内部に含まれる毛様体筋の働きを伝えて水晶体の湾曲を変え,目の調節が行われる。毛様体の上皮は眼房水の生成に関与する。
→関連項目脈絡膜

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栄養・生化学辞典の解説

毛様体

 核膜網膜の間,強膜の内側の組織.毛様体輪(ciliary ring),毛様体突起(ciliary process),毛様体筋(ciliary muscle)の三つの部分からなり,眼球のレンズ(水晶体)を支え,機能させる働きをする.

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

毛様体
もうようたい
ciliary body

血管に富んだ眼球の膜状組織である中膜(ぶどう膜)の一つで、前方は虹彩(こうさい)に、後方は脈絡膜に連続している。ちょうど水晶体の赤道部に相当する部位にある輪状の組織で、前方の内面には70~90個の毛様体突起とよばれるひだが放射状に並んでいる。ここから毛様体小帯(チン帯)が出て水晶体の赤道部に達し、毛様筋とともに調節作用に携わっている。また、毛様体の上皮からは眼房水が分泌されている。

[松井瑞夫]

毛様体炎

毛様体の炎症であるが、毛様体は虹彩と連続した組織であるため、普通は炎症が虹彩にも波及して虹彩毛様体炎の形をとることが多い。さらに、脈絡膜を含めたぶどう膜全体の炎症となれば、ぶどう膜炎となる。したがって、虹彩毛様体炎は前部ぶどう膜炎ともよばれる。前房水の混濁、虹彩の癒着、硝子体(しょうしたい)混濁などがみられ、自覚的には眼痛、まぶしさなどが強い。原因はぶどう膜炎と同じである。

[松井瑞夫]


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精選版 日本国語大辞典の解説

もうよう‐たい モウヤウ‥【毛様体】

〘名〙 目の脈絡膜の前端部が肥厚して細いひだとなった部分。水晶体の厚さ、すなわち焦点距離の調節作用に関与する。〔解剖辞書(1875)〕

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世界大百科事典内の毛様体の言及

【ぶどう膜(葡萄膜)】より

…眼球をつくる膜のひとつ。外側の強角膜(角膜と強膜を総称していう)と内側の網膜の間にあり,前部ぶどう膜の虹彩iris,毛様体ciliary bodyと,後部ぶどう膜の脈絡膜choroidとに分けられる。血管に富む組織で眼内の栄養や代謝をつかさどるが,虹彩や毛様体はさらに分布する筋肉(眼筋のうちの内眼筋)の作用によって,瞳孔を広げたり縮めたりする対光反応や調節にも関与する。…

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