日本大百科全書(ニッポニカ) 「ポタモガーレ」の意味・わかりやすい解説
ポタモガーレ
ぽたもがーれ
otter-shrew
広義には哺乳(ほにゅう)綱食虫目ポタモガーレ科に属する動物の総称で、狭義にはそのうちの1種をさす。この科Potamogalidaeには、ポタモガーレ属Potamogaleとヒメポタモガーレ属Micropotamogaleがあり、前者には西アフリカに1種、後者には西アフリカと東アフリカのルウェンゾリ地域に2種がある。カワウソ型に水生適応した動物で、鎖骨を欠く。
種のポタモガーレP. veroxは頭胴長25~34センチメートル、尾長24~26センチメートルで、尾は基部が太く、先半分は上下に扁平(へんぺい)。吻(ふん)は幅広く、頭は扁平。背面は褐色、下面は黄色を帯びた白色、歯式は
で合計40本。水辺にすみ、水生の昆虫類、甲殻類や魚類を食べる。このほか、ヒメポタモガーレM. lamotteiは小形で、ミズカキポタモガーレM. ruwenzoriは手足に水かきをもつ。
[阿部 永]