マザーリシャリーフ(その他表記)Mazār-i Sharīf

改訂新版 世界大百科事典 「マザーリシャリーフ」の意味・わかりやすい解説

マザーリ・シャリーフ
Mazār-i Sharīf

アフガニスタン北部アフガン・トルキスタン地方第1の都市で,バルフ州州都。人口30万0600(2002)。15世紀,ティムール朝のスルターン・フサイン(在位1470-1506)の治世に,第4代カリフ(シーア派の初代イマーム)アリーの墓がここで発見されたといわれ,墓廟が建てられた。それがマザーリ・シャリーフ聖者の墓)と呼ばれ,スンナ派,シーア派両派の信者参詣の対象となり,門前町が発達し,バルフに取って代わった。アフガン暦正月(春分)のアリーの旗立て祭と,赤い花の祭は有名である。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「マザーリシャリーフ」の意味・わかりやすい解説

マザーリ・シャリーフ
まざーりしゃりーふ
Mazār-i-Sharīf

アフガニスタン北部、バルク州の州都。人口約23万2800(2001推計)。アフガン・トルキスタン最大の都市で、付近の灌漑(かんがい)耕地で産する農産物集散地である。織物、革なめし、干しぶどう、兵器などの工場もある。住民はウズベクトルクメンタジクの諸族からなる。15世紀にイスラム第4代カリフのアリーの墓といわれるものが発見されて墓廟(ぼびょう)ができ、以来その門前町として繁栄した。1852年に中央政権に服し、アフガニスタン領となった。

[勝藤 猛]

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百科事典マイペディア 「マザーリシャリーフ」の意味・わかりやすい解説

マザーリ・シャリーフ

アフガニスタンの北部の都市。アフガン・トルキスタン地方の中心都市で,ウズベキスタンとの国境に近く,バルフ川沿いに位置する。地名は〈聖者の墓〉の意で,15世紀にここで発見された第4代カリフの墓に由来する。アフガニスタンの中で最も肥沃な地域で,綿花コムギ,果樹などが栽培され,製粉,絹,綿織物などの工業も行なわれている。人口33万4000人(2009)。

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