マゼール(読み)まぜーる(その他表記)Lorin Maazel

デジタル大辞泉 「マゼール」の意味・読み・例文・類語

マゼール(Lorin Maazel)

[1930~2014]米国指揮者フランスの生まれ。幼少時よりバイオリン指揮を学び、1960年に史上最年少の指揮者としてバイロイト音楽祭登場。ベルリン‐ドイツ‐オペラウィーン国立歌劇場音楽監督などを務め、世界的な名声を得た。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「マゼール」の意味・わかりやすい解説

マゼール
まぜーる
Lorin Maazel
(1930―2014)

アメリカの指揮者。パリ近郊ヌイイ生まれ。ピッツバーグで育ち、1945年バイオリン奏者としてデビュー。ピッツバーグ交響楽団の副指揮者を経てイタリアに留学頭角を現して1960年、30歳でバイロイト音楽祭に登場した。以来、ベルリン放送交響楽団、ベルリン・ドイツ・オペラ、クリーブランド管弦楽団、ウィーン国立歌劇場などの音楽監督を歴任カラヤンに続く世代の指導的な指揮者の一人という評価を得るに至った。1976~1990年フランス国立管弦楽団首席客演指揮者、ついで音楽監督、1988~1996年ピッツバーグ交響楽団音楽監督、1993~2002年バイエルン放送交響楽団首席指揮者、2002年からニューヨーク・フィルハーモニー交響楽団音楽監督。1963年(昭和38)ベルリン・ドイツ・オペラに同行して初来日。ダイナミックな演奏で知られたが、年とともに柔軟さを加え、叙情性を重視する傾向を強めた。ロマン派・近代音楽を主たるレパートリーにしていた。

[岩井宏之]

『吉田秀和著『吉田秀和全集13 音楽家のこと』新装復刊版(2001・白水社)』

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改訂新版 世界大百科事典 「マゼール」の意味・わかりやすい解説

マゼール
Lorin Maazel
生没年:1930-

アメリカの指揮者。パリ郊外に生まれ,アメリカのピッツバーグで教育を受ける。少年時代から一流楽団を指揮,〈神童〉といわれた。1951年イタリアに留学。60年30歳の若さでバイロイト音楽祭に登場し,《ローエングリン》を指揮して注目された。65年ベルリン・ドイツ・オペラの音楽監督に就任,ベルリン放送交響楽団の首席指揮者を兼務。72年からはクリーブランド管弦楽団の音楽監督。さらに82年ウィーン国立歌劇場の総監督に就任。63年に初来日。レコードは,ベートーベンブラームスの交響曲全集のほか,とくにベルリオーズの《幻想交響曲》とガーシュウィンの《ポーギーとベス》が高く評価されている。
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