マックイーン(読み)まっくぃーん(英語表記)Steve McQueen

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マックイーン」の意味・わかりやすい解説

マックイーン
McQueen, Steve

[生]1930.3.24. アメリカ合衆国,インディアナインディアナポリス
[没]1980.11.7. メキシコ,シウダードフアレス
アメリカ合衆国の映画俳優。フルネーム Terence Stephen McQueen。1960~70年代,寡黙でストイックな一匹狼ヒーローを演じて人気を獲得した。さまざまな職を転々とし,海兵隊で 3年間兵役についたのち,1952年ニューヨークのネイバーフッド・プレイハウスで舞台に立ち始めた。『傷だらけの栄光』Somebody Up There Likes Me(1956)の端役で映画デビュー。SFホラー『マックイーンの絶対の危機(ピンチ)』The Blob(1958)で初めての主役を演じた。ジョン・スタージェス監督の西部劇荒野の七人』The Magnificent Seven(1960)と『大脱走』The Great Escape(1963)でスターの座を手に入れる。『大脱走』では第2次世界大戦下のドイツ軍捕虜収容所からオートバイ逃亡をはかる連合軍兵士役を演じ,その後のイメージが決定づけられた。『砲艦サンパブロ』The Sand Pebbles(1966)で生涯唯一のアカデミー賞ノミネート。しかし最大のはまり役となったのは,『ブリット』Bullitt(1968)で演じた探偵役。実生活で趣味とするカーレースの腕前をいかし,サンフランシスコの街路で繰り広げられる有名なカーチェイスのシーンをスタントマンなしで演じきった。他の代表作に,『華麗なる賭け』The Thomas Crown Affair(1968),『ゲッタウェイ』The Getaway(1972),『タワーリング・インフェルノ』The Towering Inferno(1974)などがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「マックイーン」の意味・わかりやすい解説

マックィーン
まっくぃーん
Steve McQueen
(1930―1980)

アメリカの映画俳優。インディアナ州インディアナポリスの不幸な家庭に生まれ、感化院からしばしば脱走、さまざまな職業についたのち舞台俳優を志した。テレビ・シリーズ『拳銃(けんじゅう)無宿』(1958~1961)で人気を得て、『荒野の七人』(1960)でアクション映画の第一人者となり、タフで命知らずの役に挑戦した。代表作は『大脱走』(1963)、『シンシナティ・キッド』(1965)、『華麗なる賭(か)け』(1968)、『ゲッタウェイ』(1972)など。

[日野康一 2018年9月19日]

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