マヤ族(読み)マヤぞく(英語表記)Maya

翻訳|Maya

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マヤ族」の意味・わかりやすい解説

マヤ族
マヤぞく
Maya

マヤ語を話すラテンアメリカインディアンの諸民族の総称。かつては象形文字や独自の芸術,科学,複雑な政治体系などをもち,紀元前後から 16世紀頃まで高度な文明を築いていた。今日ではグアテマラ高地を中心に居住し,その他はホンジュラスベリーズ,メキシコのユカタン半島などに住む。後者はマヤ語系のユカテカ語を話し,ユカタン・マヤ族として区別されている。一般に背が低く,黒褐色の皮膚,黒い直髪をもち,ユカタン・マヤ族は世界で最も丸い頭型をもっている。低地ではトウモロコシを主とする農耕を営み,高地では守護聖者と町とに属する畑を中心とする宗教組織,社会組織,政治組織が一体となった共同体を形成している。習俗は古代マヤ文明とヨーロッパ文化の複合で,古代の神がローマ・カトリックの聖者とされていたり,キリストが神話のなかの文化英雄となっていたりする。

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