日本大百科全書(ニッポニカ) 「ミツデウラボシ」の意味・わかりやすい解説
ミツデウラボシ
みつでうらぼし / 三手裏星
[学] Crypsinus hastatus (Thunb.) Copel.
ウラボシ科の常緑性シダ。葉の形は一定でなく、単葉から、掌状に2裂、3裂するものまである。葉質は堅い紙質で、遊離脈のある網状の葉脈が走る。葉柄は長い。胞子嚢(のう)群は丸く、やや中肋(ちゅうろく)寄りに縦1列に並ぶ。包膜はない。全国に分布し、暖地ほど多く、大形である。明るい乾燥した崖(がけ)に葉を下垂させる。タカノハウラボシC. engleriは葉が3裂せず、ミツデウラボシより南に多い。亜高山帯の岩壁に生ずるミヤマウラボシC. veitchiiは、葉が1回羽状に分裂する。
[西田治文]
[参照項目] |