ミレニアム(読み)みれにあむ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ミレニアム」の意味・わかりやすい解説

ミレニアム
millennium

文字どおりの意味は千年であるが,黙示文学に表わされた至福千年をいう。聖書にはメシア思想が一つの主要な教義として説かれているが,なかでも『ヨハネ黙示録』ではキリストの復活,昇天,再臨の思想が明示されている。キリストは再臨後,1000年間メシア王国を支配し,殉教した聖人は全死者に先立ってよみがえり,現世天国を経験する。そして 1000年の終りには,すべての死者が最後の審判を受け,その後に完全なる神の国としての「新しき聖都エルサレム」が成立するという千年王国論がそれである。したがって,ミレニアムは転じて至福千年説 millenarianismと同義に用いられる。ミレニアムは本来,聖書に説かれた特殊な終末論救済思想であるが,最近ではより広義に解釈され,「切迫した,全体的,究極的,この世的,集団的救済を待望する宗教運動」として,より広範な運動に対しても適用されている。 (→終末論 )

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ミレニアム」の意味・わかりやすい解説

ミレニアム
みれにあむ

千年王国

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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