ムラサキハナナ(読み)むらさきはなな

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ムラサキハナナ」の意味・わかりやすい解説

ムラサキハナナ
むらさきはなな / 紫花菜
[学] Orychophragmus violaceus O.E.Schulz.

アブラナ科(APG分類:アブラナ科)の一年草。中国原産で、江戸時代に渡来した。オオアラセイトウショカツサイ諸葛菜)ともいう。根は白色直根で、根出葉は羽裂してダイコンの葉に似る。茎は高さ30~60センチメートル、茎葉は長倒卵形で、基部は茎を抱く。3~5月、茎の上にまばらな総状花序を出し、紫色の4弁花を開く。花がよく似ているので別属Hesperisハナダイコンと混同されることが多い。

[神田敬二 2020年12月11日]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「ムラサキハナナ」の意味・わかりやすい解説

ムラサキハナナ

オオアラセイトウ,ハナダイコン,ショカツサイとも。中国原産のアブラナ科の一〜二年草。高さ30〜90cm。茎は上部で枝分かれし,根出葉や下部の葉は羽状分裂,上部の葉は長卵形で茎を抱く。4〜5月,径2〜3cmの紅紫色芳香のある4弁花を開く。性質は強く,一度作ると種子がこぼれてよく生育し,各地で野生化もしている。栽培は容易で石灰質を含む土質好み,やせ地ではかおりが強くなる。花壇・切花用。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内のムラサキハナナの言及

【ショカツサイ(諸葛菜)】より

…中国原産のアブラナ科の一年草(イラスト)。シキンサイ(紫金菜),オオアラセイトウ,ムラサキハナナともいう。4月には枝を分けて,4弁紫色の花を総状につけ美しいので,花壇や庭に植えられる。…

※「ムラサキハナナ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android