モギレフスキー(その他表記)Mogilevskii, Aleksandr Yakovlevich

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「モギレフスキー」の意味・わかりやすい解説

モギレフスキー
Mogilevskii, Aleksandr Yakovlevich

[生]1885.1.27. オデッサ
[没]1953.3.7. 東京
ロシア生れのバイオリン奏者。 1898年から 1909年にかけてモスクワ音楽院で N.ソコロフスキーに学び,その間 05~06年にペテルブルグ音楽院優等で卒業。 09年モギレフスキー弦楽四重奏団を結成し,独奏者としても活躍した。 10年モスクワ・フィルハーモニー協会音楽演劇学校教授,20~21年モスクワ音楽院教授を歴任。辞任後,22年からパリのロシア音楽院でバイオリン音楽を教授するなど,国外でも演奏活動を始め,26年には日本および東南アジアへも演奏活動を行なった。 30年に再び来日し,そのまま日本に居住,演奏活動を行うとともに,東京音楽学校 (現東京芸術大学) ,東京高等音楽学院 (現国立音楽大学) などで多くのバイオリン奏者を育成した。日本に高度のバイオリン音楽を確立した功労者であった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「モギレフスキー」の意味・わかりやすい解説

モギレフスキー
もぎれふすきー
Александр Могилевский/Aleksandr Mogilevskiy
(1885―1953)

ロシアのバイオリン奏者。モスクワ音楽院を卒業して独奏者として活躍、当時の新進ピアニストで作曲家のスクリャービンラフマニノフなどと共演した。1927年(昭和2)来日、以後、東京音楽学校そのほかで教職にあり、門下から諏訪根自子(すわねじこ)をはじめ多くの人材を出し、日本の音楽界に多大な貢献をなしたのち、東京で没した。

[岩井宏之]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android