モリーゼ(その他表記)Molise

デジタル大辞泉 「モリーゼ」の意味・読み・例文・類語

モリーゼ(Molise)

イタリア南部、アドリア海に臨む州。アブルッツォ州一部として永くナポリ王国領だったが1861年にイタリア王国統一参加。1963年にアブルッツォ州から分離した。イゼルニア県・カンポバッソ県がある。州都はカンポバッソ。

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改訂新版 世界大百科事典 「モリーゼ」の意味・わかりやすい解説

モリーゼ[州]
Molise

イタリア中部,アドリア海に面する州。面積4438km2人口32万1953(2004)。1963年の法律によりアブルッツィ・エ・モリーゼ州から分離して州に昇格。カンポバッソ,イゼルニアの両県からなり,州の90%が高地である。州都はカンポバッソ(人口4万8291,1981)。農業牧畜を主とし,労働人口の46.6%が従事。1951-71年の20年間に全人口の21%が出稼ぎのため流出。中世にはランゴバルド族のベネベント公国領,ノルマン朝のシチリア王国時代にモリーゼ行政区Comitatus Molisiiとなり,今日の地方区分の基となる。アンジュー家,スペインのナポリ王国領,両シチリア王国を経て1860年サルデーニャ王国に統合された。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「モリーゼ」の意味・わかりやすい解説

モリーゼ
もりーぜ
Molise

イタリア南部の州。面積4438平方キロメートル、人口31万6548(2001国勢調査速報値)。カンポバッソ、イゼルニア(1970年に新設)の2県からなり、州都はカンポバッソ。1963年にアブルッツィ・エ・モリーゼ州から分離して誕生した。アペニン山脈主体とし、全面積の55%が山地、残りの45%が丘陵地で占められる。アドリア海とも接するが、その海岸線は約38キロメートルにすぎない。ごく最近まで近代的工業をもたず、後進的農業と人口の流出によって特徴づけられてきたが、南部開発政策の一環として、アドリア海岸の港湾都市テルモリに機械や繊維などの工場が導入された点が注目される。

[堺 憲一]

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