日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヤマウコギ」の意味・わかりやすい解説
ヤマウコギ
やまうこぎ / 山五加木
Eleutherococcus spinosus (L.f.) S.Y.Hu
[学] Acanthopanax spinosus (L.f.) Miq.
ウコギ科(APG分類:ウコギ科)の落葉低木。高さ4メートルに達する。枝は灰褐色、幅広く鋭い刺(とげ)があり、ややつる状に長く伸びる。葉は5小葉からなる掌状複葉、小葉は柄がなく、表面の葉脈上に短毛があるほかは無毛。裏面の葉脈の腋(えき)に水かき状の薄膜がある。雌雄異株。5月、短枝の先に散形花序を単生し、淡緑色花を多数開く。雄しべは5本、子房は2室。花序の柄は葉柄より短い。果実は扁平(へんぺい)な球形で、黒く熟す。山野に普通に生え、本州に分布する。若葉を山菜として食用にする。
[門田裕一 2021年11月17日]