日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヤード」の意味・わかりやすい解説
ヤード
やーど
yard
ヤード・ポンド法の長さの基本単位。記号はyd。0.9144メートルと定義されている。起源は古代オリエントのダブルキュービットだが、名称は腰帯(ガードル)に由来するらしい。1ヤードは、3フィート(36インチ)にあたる。起源の伝説は多く、ヘンリー1世の鼻の先から前に突き出した手の親指の先までとか、アングロ・サクソンの腰まわりの長さとかいう説がある。エリザベス1世のとき標準尺がつくられて安定し、1855年に新しい原器、帝国標準ヤードがつくられた。しかし、アメリカやイギリス連邦諸国との間で多少の差が生じていたので、1958年各国間の科学用協定値として0.9144メートルが決まり、1963年イギリス規格協会も採用した。
[小泉袈裟勝]