日本大百科全書(ニッポニカ) 「フート」の意味・わかりやすい解説
フート
ふーと
foot
ヤード・ポンド法の長さの単位で、複数はフィートfeetとよぶ。記号はft。現在の1フートは304.8ミリメートル、1ヤードの3分の1、12インチにあたる。起源は古代オリエントで、足の長さから発した。昔から、各民族や国家で、それぞれの足を意味することばでよばれてきた。古代エジプトからギリシア・ローマ時代にかけての1フートは290から310ミリメートルの間にある。もともと土地を測る目的で始まった単位なので、距離の単位としては整数倍が使われた。パッススは5ギリシアフィートで147.5センチメートル、これはギリシア・ローマ時代の軍隊が使った2歩、つまり1複歩である。パッススの1000倍がミリア・パッススで、これが後のマイルmileの起源である。
[小泉袈裟勝]