六訂版 家庭医学大全科 「ライター症候群」の解説
ライター症候群
(膠原病と原因不明の全身疾患)
ライター症候群は、欧米では
尿道炎あるいは下痢が起こってから1~3週間後に関節炎が現れます。これは数週間から6カ月間続き、一時的に治りますが、しばしば再発します。若い男性で、亜急性の
皮膚粘膜の症状としては、無菌性尿道炎・
合併症として、
血液検査では、リウマトイド因子陰性、多くは抗核抗体陰性になります。60~80%はHLAB27陽性になります。尿検査や便検査などでは、培養、核酸の証明、抗体価検索などによって、起炎微生物を突きとめます。X線検査では、仙腸関節や脊椎の変化を調べます。
治療については、感染がきっかけになる自己免疫疾患のため、抗菌薬は原則的に効きません。ただしクラミジア感染の場合は再発を繰り返すため、テトラサイクリン系薬剤をセックス・パートナーとともに2週間投与します。関節炎の治療は急性期には非ステロイド性抗炎症薬、ステロイドの関節注入、少量・短期間のステロイド内服があります。病気が長引いている場合にはサラゾスルファピリジン、メトトレキサートなどを、皮膚症状にはステロイドの外用を行います。
通常は、自然に治りますが、約20%の人は慢性持続性の関節炎、
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報